救命胴衣を着用させるのも小型船舶免許所有者の義務

小型船舶免許を所有して船舶を操縦する場合は救命胴衣を着用する必要がありますが、操縦者は自身以外の乗員にも着用させなければなりません。これは小型船舶操縦者の遵守事項の一つとなっており、救命胴衣の非着用が発覚すると、船を操縦する小型船舶免許所有者に違反点数が加算され、累積が基準点に達すると業務停止処分が出て船を操縦できなくなります。小型船舶免許所有者の救命胴衣に関する義務が開始されたのは、2018年2月1日からです。2017年2月1日に公布された船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則の一部を改正する国土交通省令に基づくもので、公布からちょうど1年後に施行されました。

義務化してからしばらくの間は周知期間とされ、義務を怠っても処分の対象にはなりませんでしたが、義務となってから4年後の2022年2月1日に違反点の付与がはじまりました。義務化の背景には、乗船中の救命胴衣の着用率の低さにあります。救命胴衣を着用すると、海に転落した場合の生存率がおよそ2倍になるといわれています。国土交通省ではこれを根拠に長い間乗船者の救命胴衣の着用を推進する取り組みを行ってきましたが、省令が公布される直前の段階でも着用率は3割前後にとどまっていました。

国土交通省はこのような状況を受けて、水産庁と合同で行った検討会や、漁業関係者やプレジャーボート利用者、専門家などから聞いた意見をもとに、救命胴衣の着用義務化を決めました。